Cinema Clip

ネタバレだらけの映画感想。和洋問わず古い作品が多め。

『サマー・ストーリー』

王様の耳はイタチの耳


1988年
監督:ピアーズ・ハガード
出演:ジェームズ・ウィルビィ、イモジェン・スタッブス他

旅をしていた都会の青年と、農家の娘のひと夏の恋物語
20年後、その村を訪れた青年が出会った真実とは・・・
原作はゴールズワージーの『林檎の木』

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友人と二人で旅していたウィルビィ。柵を飛び越えていきなり捻挫。そこで助けてくれたのが近くの農家に住む少女メグ。ウィルビィは足が治るまでこの家にお世話になります。で、お互い惹かれあっていく。
ウィルビィは足が治ったら出て行かねばなりません。そうやって思いながら観てると、二人が仲良くしている姿もなんだか切ない。

が、二人は駆け落ちを約束。ここからが不幸の始まり。
全く運のないウィルビィは銀行の用事を済ませるのに手間取り、なんやかんやしているうちに今度は昔の友人に遭遇し、メグとの恋に関していろいろ言われてムキになる。ギリギリで銀行の用事を済ませてメグの元へ行く列車に・・・乗ろうと思ったらあと一歩のところで間に合わず。次の電車で戻るとなると、向こうへ付くのは夜遅くになってしまう。ウィルビィは『どうせあの娘もそんな遅い時間まで待ってやせんさ』と思いこみ、戻るのをやめてしまう。向こうは待ってるのにねえ・・・

運命に引き離された二人の話ではありません。ウィルビィが散々の運の無さに、『こうゆう運命なんだな』と勝手に決め付けてしまってるだけであって。メグはウィルビィを待ってたし、来ないならこっちから行ったるわいと追いかけてきてた。その結果ウィルビィはメグの姿を見つけて後もつけたけど、結局声をかける事ができないまま、二人は終わってしまう。

18年後。妻を連れてこの村にやって来たウィルビィ。そこで、名前忘れたけど農家のおじさんと再会。悲しい真実を知らされます。
これが、別に想像がつかないラストなわけではないんだけど、やっぱり悲しいもので。最後の最後はもう・・・ああああああああ・・・!!!

タイトルがタイトルなもんで、そんなに期待はせずに観たんですが、ごめんなさい謝ります。良かったです。
これもまた田舎が舞台なので、その風景の美しさったらない。
ウィルビィも役にガッツリ嵌ってます。優柔不断といえば優柔不断だけど、何気ない友人の言葉とか、ちょっとの行き違いに影響される弱さは誰もが持っているもの。その辺りを上手く表現していたから『なんだこの男』というふうにはならなかったのかなと。で、彼が農家の子供2人に懐かれたり、途中で出会う少女2人に懐かれたりするんですが、子供と一緒にいるシーンが何故だか印象に残る。なんか優しそうで・・・あー良い父ちゃんになるなあこの人って感じで。
あと不思議なもので、この人の顔って私は別にそんな好きとかそういうわけじゃないんだけど、ふとした瞬間に男前に見える。不思議だ。
メグ役のイモジェンさんが綺麗。控えめなんだけど情熱的な感じが好き。